政府は27日の閣議で、検察と警察の取り調べの録音・録画(可視化)の義務付けや司法取引の導入などを盛り込んだ刑事司法改革関連法のうち、通信傍受の対象拡大を12月1日に施行することを決めた。
 通信傍受は、組織的で重大な犯罪捜査のため、裁判所が出す令状に基づいて犯行グループの犯罪に関連する電話の会話やメールを傍受するもの。平成12年に施行された通信傍受法に規定されている。これまで対象となっていた罪は薬物▽銃器▽集団密航▽組織的殺人-の4類型だった。
 今年6月に公布された改正法では、いずれも組織性が疑われる爆発物使用▽殺人▽傷害▽放火▽誘拐▽逮捕監禁▽詐欺▽窃盗▽児童ポルノ-の9類型が追加された。また、これまで通信傍受に必要だったNTTなど通信事業者の立ち会いも不要になり、警察施設など捜査機関内で傍受することも可能になる。
 ただ、「傍受が無制限に拡大される恐れがある」と指摘する声もあり、通信傍受記録の閲覧や不服申し立てができることを本人に通知するなどの運用をする。
 閣議ではこのほか、検察官が被告側に証拠の一覧を交付する制度も12月1日に施行するとした。
 裁判員裁判対象事件などで義務付けられる取り調べ全過程の可視化は31年までに、容疑者や被告が共犯者の犯罪を解明するのに協力すれば起訴を見送ったり取り消したりできる司法取引は30年までに施行される。

引用元 通信傍受、対象拡大へ 12月1日施行 殺人、詐欺など9類型 – 産経ニュース