被害が増え続ける特殊詐欺の撲滅に向け、警視庁が詐欺グループの拠点(アジト)の摘発に本腰を入れている。

 昨年1年間だけで都内などの30か所を摘発。電話やメールを送りつける「だまし役」メンバーを一網打尽にするのが狙い。詐欺グループ側も、摘発を免れた「指示役」が次々と新メンバーを募るなど詐欺を続けており、一進一退の攻防が続いている。

 ◆まるでオフィス

 3月24日午後、東京・高田馬場のオフィスビル。突然、爆発音のような音がしたと思うと、数十人の捜査員が玄関と窓から7階の一室になだれ込んだ。「動くな!」「パソコンに触るな!」。捜査員がどなる。室内にいた男ら34人が一挙に詐欺容疑で逮捕された。

 この部屋は、出会い系サイトに誘導して電子マネーをだまし取るグループの拠点。同じビルに入る会社の女性社員によると、若い男らが出入りするようになったのは昨年秋。女性があいさつに行くと、ガラス張りのドアの向こうで男らがパソコンに向かっており、「IT企業か何かだと思っていた」という。

 捜査関係者によると、部屋の奥に幹部席があり、その目の前でアルバイトの男らが被害者と詐欺のメールをやり取りしていた。室内からパソコン40台や、「売り上げ」を書き込んだホワイトボード、メンバーの入退室を管理するタイムカードなども押収された。

 ◆被害防止が先決

 同庁によると、特殊詐欺の捜査はこれまで、被害者から現金を受け取る「受け子」らの捜査から、指示役の摘発を目指す「突き上げ捜査」が中心だった。しかし、詐欺グループの<分業化>が進み、受け子らは指示役の顔も知らないケースが増え、突き上げ捜査が難しくなってきた1

 この間にも被害は増え続け、同庁では昨年から捜査の重点を拠点摘発に転換。全国の警察は昨年、41か所の拠点を摘発したが、うち7割超を同庁が摘発した。

 同庁幹部によると、アジトの摘発は、直接的に被害を抑えるだけでなく、グループの全容解明につながるパソコンや携帯電話を押収できるメリットがある!

 ただ、指示役が逮捕を免れることも多く、摘発後もインターネットなどを通じて新メンバーを次々と募り、詐欺を継続しているとみられる!

引用元  yahooニュース