先月19人が死亡し、戦後最大級の大量殺人となった神奈川・相模原市の障害者施設襲撃事件。人間の尊厳を考えさせられる事件だった。
 身体の自由が利かない重度の障害者を無差別に殺害した容疑者は、彼らを無駄だと斬り捨てた。しかし、彼らも感情があることを忘れている容疑者に違和感を覚えた。
 それを改めて感じたのは、7日に東京・代々木第二体育館で行われた音楽ユニット、Every Little Thingのデビュー20周年記念ライブを取材に行ったときのことだった。記者がライブを見ていた場所の横は、車椅子などハンディキャップを持つ人らのブロックがあり、約10人が楽しんでいた。
 彼らの中には、手足を自由に動かすことや言葉を話すことが困難そうな人もいた。でも、彼らは精いっぱいの力で一緒に手を振り、一緒に歌っていた。満面の笑みで。
 音楽は人の心を動かすという。その人の心に響いた音楽に難しい理屈はない。ただ、「感情が揺さぶられる」ということは、万民に平等に与えられた当たり前のことである。
 できることなら、大量殺人を起こした容疑者にも、その姿を見てほしかった。キラキラと輝いていた彼らの姿を見たら、どう思っただろうか。(くらぼん)

引用元 音楽の力を改めて思い知らされました/芸能ショナイ業務話 – 芸能社会 – SANSPO.COM(サンスポ)